2022年10月14日 17:00
語り継ぐべき物語―トム・ストッパード最新作『レオポルトシュタット』音月桂×村川絵梨×岡本玲×那須佐代子座談会
イギリス人劇作家トム・ストッパードの新作は、四世代にわたるユダヤ人一族の壮大な物語。2020年にロンドンで世界初演され、オリヴィエ賞作品賞を受賞。今年10月2日にはブロードウェイで開幕したばかりだ。この日本初演は小川絵梨子が演出。一見、難解な作品かと思いきや、笑いあり、切なさあり、家族の心温まる風景あり。描かれているのは動乱の時代を人間らしく精一杯生きる人々の姿だという。女性陣が賑やかに稽古の様子や作品の魅力を語った。
歴史と向き合うことでみえてきたもの
――立ち稽古の前には勉強会が開かれたそうですね。
那須はい。1899年から1955年まで長きにわたって描かれているので、まず歴史的背景をみんなで手分けして調べました。言葉について調べる人、史実について調べる人とチームに分かれて、その場で調べて1時間後に発表!と。みんな目の色が変わっていましたね(笑)。
音月本当に学校のグループ発表みたいでした。私はこういうお稽古場が初めてなのですごく新鮮でした。発表から共演の皆さまの人となりもわかって、コミュニケーションの一環としてもありがたかったです。
村川調べ上手で頭のいい方がいらっしゃるんですよ。