くらし情報『《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020》閉幕。授賞式は女性監督の躍進を印象付ける結果に』

《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2020》閉幕。授賞式は女性監督の躍進を印象付ける結果に

この受賞は私にとって特別なことです。

というのも、自伝的な体験を作品にすることは初めてのこと。それは自分にとってチャレンジングなことでした。その作品がこのような評価を受けたということは、人としても、文化としても、国境を超えられたのではないかと感じています。たいへん勇気づけられました」と述べ、最後は日本語で「ありがとう」と感謝の意を伝えた。

審査員を代表してコメントを寄せた審査委員長の映画プロデューサー、澤田正道氏は、冒頭で「審査員全員一致でこの作品が大賞に決まりました」と語り、「ガンを告知された女性という強いコンセプトで始まりながらも、映画は、この主人公の人間そのもの、本質を描き出していく。この主人公は決して憐れみを受け入れず、ときに観客にとっても目をそむけたくなるような態度をみせる。だが、彼女の死んでいくことへの恐怖と、残されていく子どもたちへの母親としての責任が(こちらに)ひしひしと伝わってくる。
まさにそこに生身のひとりの女性、ひとりの母親を見ることができる。その傍らで何もできない夫のふがいなさはとても実感できるものがある。撮り手の監督自身がこの主人公の女性と寄り添って、『生きる』ということを問いただしている気がする。

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