濱田めぐみ 『ファインディング・ネバーランド』は現実に生きる人間たちの話
だから想像するしかないのですが、もともとは良い家柄の出身のはず。というのは、バリの家の夕食会にお呼ばれする時に、バリの妻メアリーが、シルヴィアの母親であるデュ・モーリエ夫人と知り合いになりたくて一緒に呼ぶんです。それだけデュ・モーリエ夫人は社交界で顔がきく人物。でも普段のシルヴィアは子ども4人と慎ましく暮らしている。何らかの葛藤を乗り越えて、夫のアーサーを選び、社交界やセレブな生活から抜け出し、地に足が着いた生活をしている女性なんですよ。そして彼女自身の健康上の問題もあり、順風満帆な人生を送っているわけではない。基本的に身体も強くはない、でも元気に振舞っている……必死に自分を奮い立たせている状況で生きているのかなと感じています。単純に「こういう理由でこういう生活をしています」ではなく、様々な要因が合わさり、色々な事情を抱えながら、子どものために生きていく決断を下した女性なんじゃないかなと思います。
シルヴィアは強くあらねばならない状況で必死に生きている人
――濱田さんはこれまで様々な役柄を演じていますが、中でも“強い、芯のある女性”を多く演じてる印象があります。この役がご自身に来たことは意外ですか? それともしっくり来ますか?
私自身が私のカラーをこうだと捉えてはいませんが、どうやら人によって色々なイメージを持たれるようです(笑)。