風間杜夫×濱田めぐみが、芝居で歌で魅せる、異文化の人間の心の交流 ミュージカル『バンズ・ヴィジット』
でも、僕はそれどころじゃない。僕は歌の問題に直面していましたから、レベルが全然違うんです(笑)。
歌で芝居をする
──風間さんのその初ミュージカルが『リトル・ナイト・ミュージック』(2018)でした。
風間ミュージカル界随一の難曲と言われているスティーブン・ソンドハイムの楽曲で、まぁ歌いづらかったですね。手こずりました。家に帰ってからもひとりで特訓ですよ。お酒を飲みながらやって上手くなったと錯覚しては、また翌日は一から出直し。ですから、こんな命を縮めるようなことは二度とやるまいと思ったんです(笑)。
今回も、歌わなくていい、踊らなくていいと言われています。
濱田でも、日本版がどうなるかわからないですけど、ブロードウェイでは、隊長さんがしゃべるような感じで歌っているところがありました。
風間しゃべるようにですか。だったら頑張ろうかな(笑)。でも本当に、ミュージカルの皆さんのように歌えませんから、お芝居でお役に立つならとお引き受けしたんです。
濱田私も実は、もともとはお芝居がやりたかったんです。それが、舞台芸術学院の演劇科がいっぱいで、空いていたミュージカル科に入ったことから方向が変わったので。