2021年10月3日 22:00
《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021》閉幕、マルタ映画として初ノミネートの『ルッツ』が最優秀作品賞に
©Léo Lefèvre
スサンネ・ビア、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン、白石和彌、中野量太、上田慎一郎、片山慎三など、現在第一線で活躍する国内外の映画監督を見出している《SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021》が3日に閉幕。同日行われたオンラインでの授賞式で、各賞が発表された。
本映画祭での最高賞に当たる国際コンペティション部門の最優秀作品賞は、マルタ系アメリカ人のアレックス・カミレーリ監督が手掛けたマルタ映画『ルッツ』が選ばれた。最優秀作品賞に輝いた『ルッツ』は、あまりなじみのないマルタで製作された作品。本映画祭でマルタ映画がノミネートされたことも史上初で、開催前から話題を集めた1本だった。
主人公はマルタで代々続く伝統漁業を続ける漁師。漁業が下火になる中、自らのアイデンティティである漁師の仕事を続けるべきか、それとも家族を守るべきか?大きな選択を迫られた男の苦悩と葛藤、その決断が描かれる。
『ルッツ』©Léo Lefèvre
主演のジェスマーク・シクルーナはマルタの実際の漁師ながら、その自然な演技は高い評価を受け、今年のサンダンス映画祭ワールドシネマ・ドラマティック部門で俳優賞を受賞している。