【峯田和伸ロングインタビュー】『越年 Lovers』撮影裏話や大好きな映画・音楽の話まで
――寛一と碧が、玉こんにゃくと饅頭を目を合わさずに交換するところもよかったです。
台湾の人からしたら、“玉こん”は珍しい食べ物みたいで。僕が最初に食べている大福みたいなお饅頭も蔵王では有名なお菓子みたいですけど、外国の人って自分の国にないものを見つけると、何これ? 面白い。これを撮ろうという思考回路になるみたいで。
特に“玉こん”はあの形が珍しかったみたいで、「このまま食べるんだ?」みたいな感じで面白がっていましたね。
『越年 Lovers』 (C)2019映画「越年」パートナーズ
――橋本さんとの現場でのやりとりで覚えていることは?
今回は分かりやすい指揮者がいない現場と言うか、監督が日本語を喋れないということもあって、細かく「ここは、こうしましょう」という作り方じゃなかったんです。
バイブルは台本で、自分がそこから感じ取ったものを持っていって、現場でやって見せる。で、それを見た監督が面白かったら「OK」みたいな。
だから、けっこう自由に動き回れた現場だったんです。
――外国の監督だと、コミュニケーションがとれなくて、やり難いところもあるのかなと思ったんですけど…。
監督がやって欲しいことは片言の英語で分かりました。