くらし情報『綾野剛×大友啓史が掴んだ映画の可能性「観たことのない映画ができた」』

2020年2月17日 18:00

綾野剛×大友啓史が掴んだ映画の可能性「観たことのない映画ができた」

綾野が使った「俺」という一人称は、何の垣根も違和感もなく、今野秋一そのものだった。

「もちろんすごく考えてやっているし、僕は俳優のことを圧倒的な努力と経験を積んで、鍛錬を重ねたアスリートだと思っているけど、いざ芝居が始まれば特別難しいことは何もしていない。今野でいようという感覚さえなかったです」(綾野)

綾野の言葉は、ひとつひとつの語彙に彼の人間性が表れる。磨き抜かれた言葉の数々は、彼がいかに日々演じるということに厳然と向き合っているか、その証拠でもある。

「芝居って言葉を饒舌に紡げば紡ぐほど難しく捉えられるけど。実は『渇望に潤いを与えて〜』みたいな小難しいものじゃなく、演じているときはもっと“ひらがな”みたいな感覚です。同じ「いたい」でも、胸が「痛い」のか、ここに「居たい」のか、漢字ならわかるけど、ひらがなだとわからない。そういう感じなんです。
僕はただ、台本と、共犯者となってくれたロケーションと共に、今野と真剣に向き合った。その綾野剛のドキュメンタリーを撮ってもらったと言っても過言ではないです」(綾野)

綾野剛×大友啓史が掴んだ映画の可能性「観たことのない映画ができた」


「言われてみれば本当その通りですね。僕のキャリアはドキュメンタリーから始まっているんですけど、今回はその頃の感覚に戻りたくて取り組んだ作品でもある。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.