岩谷翔吾、親友・横浜流星と二人三脚で叶えた作家デビュー「ただただ流星と一緒に面白いことがしたかったんです」
と言われて。
僕も流星もまだ27、8歳。若い感性だから描けるスピード感を大事にしていこうと。きっと大人の方が読んだら、「ここはもっと丁寧に心理描写をして」と感じるところもあると思うんです。でもそこはあえて荒削りのまま行きたかった。
今やTikTokですら30秒というだけで長くてスクロールされる時代。そんな時代を生きる僕たちのスピード感はこれだった。ページ数も本当はもっとあったんですけど、かなり削ったんですよ。
でもおかげで、今の若者はこれですと信念を持って言えるものができました。
――横浜さんとは相当推敲を重ねたんじゃないですか。
ラリーでいうと100回ぐらいはやったんじゃないかな。毎回長文のメッセージが送られてきて。あと、誤字脱字も全部指摘してくれて、スクショで送られてくるんです。
――なんと有能な……!(笑)
本当ですよね(笑)。僕も何回も読み返すんですけど、それでも見落としてしまう誤字脱字というのがあって、それを流星は全部指摘してくれる。忙しいはずなのに、一体どうやって時間を割いてるんだろうって。
流星の家に行くと、いつもテーブルにそのときやっている作品の台本があって。その横に『選択』の原稿がありました。