岩谷翔吾、親友・横浜流星と二人三脚で叶えた作家デビュー「ただただ流星と一緒に面白いことがしたかったんです」
だから僕もそれは絶対無理って言いました(笑)。でも、流星はかなり本気だったみたいです。「なんでやらないんだよ」ってずっと言ってましたから(笑)。
――気になるのが、この亮と匡平というネーミングです。
名前は流星がつけました。亮も匡平もこれまで流星が演じてきた役の名前で。亮は、『流浪の月』をはじめ、これまで流星が何度も演じてきた役の名前。匡平は、流星が世の中の人に知ってもらうきっかけになった『初めて恋をした日に読む話』の役名です。
どちらも流星にとって、すごく思い入れの深い役。ここはもう流星の強い想いで決まったところですね。
流星の家のテーブルにずっと『選択』の原稿があった
――水たまりの中に落ちた桜の花びらが自然と亮と重なるように描写されていたり、情景描写を通じて登場人物の心情が語られているところが非常に小説として優れているなと感じました。
ありがとうございます。地の文に関してはめちゃくちゃ苦労しました。最初はデビュー作ということで、エッジの効いた比喩表現にこだわりたくて、たった数行を1日かけて考えるみたいなこともあったんです。でもあるとき、流星から「荒削りでいいんじゃない?」