おとな向け映画ガイド 今週のオススメはこの4作品。
映画祭の有志たちが、直接買い付けて、今回公開にこぎつけたといいます。
東京は10/19(土)から新宿シネマカリテほか、名古屋はシネマテークで近日公開、関西は11/23(土)から京都・出町座、大阪・第七藝術劇場ほかで近日公開。
『楽園』
逢魔が辻、といいますか、夕暮れ時のY字路、限界集落にちかい農村のこの分かれ道で、学校帰りの少女が行方不明になります。事件は解決されないまま12年がたち、再び少女の失踪事件がおきます。映画は、この事件にからみ、犯人扱いされて集団リンチに遭う移民の青年と、同じ村の村八分にあう養蜂家、ふたりをそれぞれ主人公にした2部構成で、日本の農村に潜む闇の部分を描いています。
吉田修一の『犯罪小説集』を『64ーロクヨン』や『菊とギロチン』でいまや日本を代表する監督のひとりとなった瀬々敬久が映画化。『青田Y字路』を元にした前半は少女失踪事件。犯人と擬せられる青年を綾野剛が演じています。
綾野に好意を持つ、失踪した少女の同級生役が杉咲花。『万屋善次郎』を原作とした物語の後半は佐藤浩市が中心となります。養蜂の傍ら、便利屋のような仕事もする好人物で、よかれと思ってやったことがどんどん裏目にでてしまう悲劇の主人公。