尾上右近ロングインタビュー! テーマは“親の愛”。8回目の自主公演に込めた思い
![尾上右近 (撮影:興梠真帆)](https://imgc.eximg.jp/i=https%253A%252F%252Fs.eximg.jp%252Fexpub%252Ffeed%252FLP_P_PIA%252F2024%252FLP_P_PIA_ad6914e4_0092_42e3_a0c5_4f9b4b94e3e9%252FLP_P_PIA_ad6914e4_0092_42e3_a0c5_4f9b4b94e3e9_11f63c501741131ead2d_1.jpg,small=600,quality=80,type=jpg)
(撮影:興梠真帆)
尾上右近が2015年より続けている自主公演「研の會」。彼が未経験の役柄に挑むファン垂涎の公演だが、第八回となる今回は、『摂州合邦辻』と『連獅子』を上演する。キャスティングまで右近がこだわり抜いて決める「研の會」、今回も思い入れが詰まっているようで……。意気込みと思いをたっぷりと語っていただいた。
客席で寝ている人を見つけて嬉しかった
――昨年は劇場を、長らく上演していた国立劇場小劇場から浅草公会堂に移しての公演でした。
緊張感はありましたけど緊張はせず、リラックスしてできました。それほど出慣れている劇場ではないのですが、浅草という土地が大好きだということもあり、アットホームな空気感がありました。……僕、自主公演で初めて、客席で寝ている人を目撃したんですよ(笑)。
いや、もともと客席でお客さんが寝ていても全く気にしないのですが、「自主公演を観に来て、寝るんだ!?」と思って。でもそれが嬉しかったんです。
――嬉しかったんですか? なぜ?
普段の大歌舞伎などだと、多くの方は「歌舞伎を観に行く」という気持ちで劇場においでになって「あ、尾上右近が出てきた」と思ってご覧になってくださると思うんです。