坂口健太郎がいつも健やかな理由「悩んだら距離を置いてみる」
架純ちゃんに聞いたり、監督に聞いたり。次はもうちょっと雄介を出してみようかって、何パターンか撮ったりもしました」
その一つが、雄介の親友・健吾(奥野瑛太)と対面する場面だ。
「そこで成瀬は心臓がさえ子を求めているのか、それとも自分自身が求めているのかわからないと吐露するんですけど、監督からオッケーが出たあとに、僕からもう1回やらせてほしいとお願いしました。普段、自分からこっちのパターンを撮ってもいいですかと言うことって僕はあんまりなくて。それくらい正解が何かわからなかった。でもきっとどれも間違いではないと思うんです。ただ、いろんなパターンを試せれば、その中から監督に選んでもらったものが正解だったんだと納得できる。きっと一つのパターンしかやってなかったら、同じ演技でも最終的な自分の受け止め方は違ったんじゃないかな」
愛する夫の心が、少しずつ別の女性へと傾いているかもしれない。妻・ミキの胸中はそんな猜疑心にかき乱される。
脚本について話し合う中で、坂口はミキのためにこんな提案をした。
「詳しくは言えないんですけど、8話に雪の道のシーンがあって。もともとあのシーンは台本にはなかったんです。