
(Photo:鳥居洋介)
昨年6月よりスタートした、20周年アニバーサリーツアー「素晴らしい世界」。【前篇】【中篇】【後篇】と3つのスタイルで一〇〇本を完走し、一〇一本目の追加公演ではすべてのスタイルを融合させた4時間のライブを見事にやり切った。後日、話を聞くために会った森山直太朗の表情は清々しかった。ひとりの表現者としての自負と、ひとりの生活者としての実感を束ねて語る直太朗の言葉には、光と闇の両方が等分に存在し、混じりあっていた。今、直太朗がいる季節を訪ねて――。
言ってしまえば、追加公演も含めてこの長いツアーは、感覚を共有できる仲間づくりの一貫だったんだなと思いました
――一〇〇本ツアー、そして追加公演と、おつかれさまでした。
ありがとうございます。
――追加公演は、一〇〇本ツアーで行ってきた“それぞれの季節”、つまり、弾き語りの【前篇】、ブルーグラス・バンドの【中篇】、そしてフルバンドの【後篇】をミックスしてひとつのショーにするというものでした。まずはこの追加公演の振り返りから行いたいのですが、簡単なライブではないなというのはイメージした段階からあったと思います。最初に感じた難しさはどのあたりですか?
十分な準備ができるのか、ということですね。