築50年の古民家をセルフリノベーション。蒸しパン屋さんを営む移住ライフ【我が家の暮らし #3】
友晃さんがその後に行ったのは、杉の板を壁に貼っていく作業です。
ここでは杉の木の板を“下見板張り”で張っていきました。ヨーロッパで古くから用いられるこの技法は、上方の板の下端を下方の板の上端に羽重ねにして張っていきます。鎧の錣(しころ)に似ていることから“鎧張り”とよばれることもあります。
最初の1枚は水平に測って取り付け、2枚目以降は板と板に一定の重なり部分(2cm程度)を作り、板を張っていきます。この下見板張りは、板を平坦に張るよりも、雨が入りにくく、かつ通気性を保つことができるというメリットがあるそうです。
外壁の塗装に使用したのは植物油ベースの自然塗料「オスモカラー」。淡いグリーンに、グレーが入ったような色です。白い部分も、白色にグレーを少し足して調色し、グリーンの色と合うように調整をしたそうです。
中の壁も、天井も、鉄骨を残しすべて解体しました。解体した後は、梁と柱を入れて補強し、新たに天井と壁を作り、内装も少しずつ手を入れて作っていきました。
入口は、最初はスロープにしようと思っていたという友晃さん。しかし実際に計測してみると、高低差が大きく、スロープにすると急になってしまうため、ウッドデッキを作ることにしました。