解決が困難な「派遣社員の雇い止め」裁判…実家がお寺の弁護士が和解できた理由とは?
なので、私の家には常に「このお兄さん誰?」「このおじさん誰?」といった感じで、知らない人がよく寝泊まりしていたのです。
当時は、そんなお寺での生活が嫌で仕方がなく、私は東京の大学に入り、弁護士を目指しました。なぜ、弁護士を目指したかというと、実のところ、学生時分に他にすることはなかったからなのですが、今思えば弁護士を目指そうと思うきっかけの根底には、困っていた人を助けていた父の影響があるのだと思います。
___仕事における信条、ポリシーについて教えてください。
弁護士法に書いてあるようなことになりますが「依頼者の正当な権利を実現するために全力を尽くします」というのが、私の信条です。
■「死にたい…」と嘆く派遣社員の「雇い止め」裁判を和解に導く
___弁護士になってから印象深いエピソードについて教えてください。弁護士活動をしていて嬉しいのは、依頼者も一生懸命頑張るし、弁護士も一生懸命頑張って、依頼者の利益になる成果が獲得できたときですね。
ただ、正直なところ、苦しいと感じることのほうが多いですね。
私は過去に、依頼者が弁護活動中に自ら命を絶たれるという、とてもつらい経験をしたことがあります。