バイキングに行ったら料理がほとんどない…返金は可能?
朝ごはんの重要性は広く知られているところですが、そんな朝ごはんに朝食バイキングが用意されているとなれば、寝覚めも良くなるというものです。
なのにホテルで朝食バイキング込みの宿泊料金を支払ったのに、終了時間間際に行ってみたら“料理がほとんどない!返金されないの?”
最近のホテルでの朝食は、バイキングやビュッフェといった形式での提供が多くなってきていますが、時間が決まっていることがほとんどです。
このような場合、ホテル側は時間内全てにおいて全種類の飲食物を提供する義務があるといえるのでしょうか?」(大達弁護士)
■朝食を提供する義務の時間的範囲が焦点
「今回のケースで、ホテルと客との間に締結されている契約は、“バイキング形式の朝食を提供する契約”であると考えられます。
これによってホテルは“バイキング形式の朝食を提供する義務”を負い、客は“代金を支払う義務”を負うことになります。
終了間際に行った際の飲食物提供義務は、この“バイキング形式の朝食を提供する義務”の時間的範囲がどこまで及ぶかという問題として考えられますが、この範囲は、個々の契約によって、すなわち当事者間においてどのような合意があったのか、またはどのような合意があったと推測されるのかという社会通念によって決まると考えられます。