相次ぐ保釈中人物の逃亡事件!今後取るべき対策を弁護士が解説
ただし、判決で有罪が言い渡されるまで、被告人には「無罪の推定」がなされる訳ですから、逃亡を防止するためとはいえ、24時間その所在を把握することが妥当か、プライバシーの過度な制約ではないか、という問題は当然出てくるでしょう。
「被告人の裁判への出頭を確保する」という司法上の要請と、「無罪推定」が及ぶ被告人の権利とのバランスをどのように調整するのか、また、仮にGPSを装着するとした場合には保釈金は不要とするのか等、検討が必要になってくると言えるでしょう」
現行法に限界か
保釈中の逃亡が相次いでいる現在。保釈金の増額やGPSなどを検討する時代に入っているのかもしれません。
*取材協力弁護士:櫻町直樹(パロス法律事務所。弁護士として仕事をしていく上でのモットーとしているのは、英国の経済学者アルフレッド・マーシャルが語った、「冷静な思考力(頭脳)を持ち、しかし温かい心を兼ね備えて(cool heads but warm hearts)」です。)
*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。