過払い金とは?意味・仕組み&払いすぎた利息の返還請求をするデメリットも解説
本来無効であるはずの金利で貸付契約が行われているというのは、どういうことなのでしょうか?
利息制限法は1954年から施行されている法律ですが、実は2007年頃までは利息制限法の制限利率を超える金利も有効と考えられていたのです。それは、次のような理由からです。
貸金業法に「みなし弁済」規定があった
みなし弁済とは、貸金業者が受け取る利息について、利息制限法の制限を超えている部分も、次の要件を満たせば有効とみなす規定です。
借主が利息として金銭を任意に支払ったこと貸主が借主に対し、貸付契約締結後遅滞なく所定の契約書を交付したこと貸主が借主に対し弁済の都度直ちに所定の受領書を交付したことみなし弁済の要件を満たすことは、貸金業者にとってそれほど難しいことではありません。そのため、貸金業者の間では、借主に利息を多く払ってもらい、書面を交付してみなし弁済とするということが慣例になっていました。
出資法の上限までは罰則がなかった
貸付金利を規制する法律には、利息制限法のほかに、出資法もあります。出資法の上限金利は利息制限法の制限利率よりも高く、これに違反すれば刑事罰の対象となります。また、以前は利息制限法に違反しても罰則はありませんでした。