2020年8月23日 14:00
特別償却準備金とは?押さえておきたい仕組み&処理の仕方をFPがわかりやすく解説!
ただし、特別償却はあくまでも課税の繰り延べであり、早期に償却することで課税される時期を後回しにしているに過ぎません。
長期的には、特別償却を行うか行わないかで減価償却の合計額が変わるわけではないので、注意が必要です。
税額控除を選択したほうが有利なケースも
税額控除とは、本来納めるべき税額から一定額を差し引いて納付できる制度のことです。たとえば、納めるべき法人税が100万円のときに「7%の税額控除」が認められる場合、法人税は7万円(100万円×7%)安くなり、納付額は93万円(100万円‐7万円)で済みます。税制措置が適用される場合、特別償却と税額控除を選択できることもあります。税額控除を選んでも普通償却はできるため、基本的には税額控除を選ぶほうが有利です。
ただし、特別償却と税額控除のどちらが有利かは状況によって異なるので、自分で判断できない場合は税理士などの専門家に相談しましょう。
特別償却準備金の処理の仕方(仕訳)
特別償却準備金の会計処理(仕訳)方法は、「通常方式」「準備金方式」「剰余金処分方式」の3つがあります。
ここでは、それぞれの仕訳の具体例を示したうえで、特別償却準備金の会計上の表示区分と法人税法上の取り扱いについて説明します。