午後2時を回っても全く連絡が取れない状況に「何かが起きている」とは考えるものの、なぜか他人事のように感じていました。
なぜ夫はいなくなったのか
翌日になっても夫とは連絡が取れませんでした。「夫が行方不明になりまして……今日は帰らせてください」とパート先の上司に早退を申し出ました。「夫が行方不明に…」こんなセリフをまさか使うときが来るとは……
自宅に帰ったところでどうすることもできず、唯一できたのは警察に電話すること。近くの駐在所から警察官が来てくれましたが、捜索願は警察署まで行く必要があるとのことでした。
「もしかしたら帰ってくるかも」と考えて警察署には翌日出向くことにしましたが、“予定通り”翌日は夫の両親と共に警察署で捜索願を提出。
思い当たる原因があるかと聞かれ、まず答えたのは職場のパワハラ。夫とは同じ職場で出会ったため、実際にパワハラのようなことが起きているのを知っていました。
でも本当は「原因は当然自分以外のどこかにある」と思いたかったのかもしれません。
言葉にならない恐怖と戦う毎日
一人でいると、不安と恐怖で胸が張り裂けそうでした。
「このまま帰ってこなかったら、一人で生きていく方法を考えなくては」