世帯分離で親の介護費用を抑えるために知っておきたい5つのこと
世帯分離によって介護費用が安くなる理由
介護にかかる費用のなかには、その世帯の合計所得が多いほど高くなるものが少なくありません。上の例では、世帯分離前の世帯の合計所得は両親の年金収入+長男の収入+長男の妻の収入となります。しかし、世帯分離をすると親世帯の合計所得は両親の年金収入のみとなります。そのため、世帯分離することで親の介護費用を抑えられるのです。
世帯分離によって抑えられる介護費用の計算例
高額な介護サービスを利用する場合、世帯分離によって大きなメリットを受けることができます。なお、各費用の払い戻しを受けるには所定の手続きが必要です。
高額介護サービス費
その世帯で1ヶ月に利用した介護サービスの合計額が自己負担限度額を超えると、差額分が高額介護サービス費として払い戻されます。自己負担限度額は、以下のように定められています。
利用者負担段階区分自己負担限度額現役並み所得者世帯
・世帯内に課税所得145万円以上の人がいる
・世帯内の65歳以上の人の収入合計が520万円以上(単身なら383万円以上)44,400円(世帯全員分の合計)一般世帯
・現役並み所得者世帯に該当しない
・世帯内に市区町村民税を課税されている人がいる44,400円(世帯全員分の合計)