ドロドロ系ドラマなぜ大流行? 托卵、復讐、女性風俗…背景に多様化する電子コミックの影響
■「復讐」や「サレ妻」コミックは10年で売上155倍に、スキマ読みやWEB広告
マンガ界のドロドロ系といえば、かつて一部で熱狂的な人気を博したレディコミが挙げられる。ただ、現在は大規模なヒットやブームとは言えないはず。それなのになぜ今、マンガ界をドロドロ系が席巻しているのだろうか。『買われた男~女性限定快感セラピスト~』『満タサレズ、止メラレズ』など、ドラマ化した話題作をオリジナルコミックとして抱えるコミックシーモアでも、やはり「ここ5~10年くらいでより増加している感触がある」とのこと。実際、コミックシーモアにおいて「復讐」や「サレ妻」などの名称がついている作品数は、過去10年間で7倍に伸び、売上は155倍に 。その背景には、いくつかの理由が考えられるそうだ。
「ひとつは、やはり電子コミックの普及。通勤通学などのスキマ時間にスマホでマンガを読むユーザーが増えたことで、よりわかりやすくストレートな展開の作風が読まれやすくなった印象があります。
また、マンガ読者世代がオトナになった、というのも要因の一つかと。『週刊少年ジャンプ』がギネス記録となる最高発行部数653万部を記録した1995年付近には業界が非常に盛り上がり、またコロナ禍で電子コミックを読む人が拡大しました。