ドロドロ系ドラマなぜ大流行? 托卵、復讐、女性風俗…背景に多様化する電子コミックの影響
「両作品とも個人の価値観に訴えるような身近な問題ですし、依存症は特別なことではなく誰にでも起こりうること、といった点もドラマ化や反響につながったのでは?」と言うとおり、しっかりとした人間ドラマがあってこそ、クオリティが高く厚みのあるドラマになり得る。電子コミックは前述のように作品数が増えており、地上波のようなコンプラ的な縛りもあまりない。そうして生まれた大量かつ多様なコミックが、ドラマの支えにもなっているのだ。
また内容だけではなく、「電子配信で連載をしている特性上、各話のラストに次の話が気になるような、いわゆる“ヒキ”のポイントをしっかり用意して制作している作品が多いことも、連続ドラマとの親和性が高い要因と一つ」とのこと。これも、連続ドラマの制作側にはありがたいメリットとなるだろう。
かように、ドラマ界に大きな影響を与えている電子コミックの作品群。今後もドロドロ系マンガの人気は継続すると見られており、現在開催中のコミックシーモア主催『みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2025』でも、『彼は『これ』は復讐ではない、と言った』『復讐の同窓会』『サレ妻の事情~理想の夫が実はクズで~』といった作品がエントリーされている。