くらし情報『春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】』

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】

2018年4月5日 23:12
 

日本でチョコレートの季節というとバレンタインデーですよね。でも、フランスではバレンタインにチョコレートを贈るという習慣は特にないのです。各ショコラティエやパティスリーがこぞって商品を出し、スーパーの陳列棚が、チョコレートで賑やかになる時期っていうと、ノエル(クリスマス)、そして、イースター。そう、ちょうど今なのです!

この記事を執筆している現在、3月下旬はイースター前(復活祭)で、キリストの復活を祝う大切な祝日が4月1日に控えています。ちなみにフランス語でイースターはPâques (パック)。パックは必ず日曜と決まっていて、翌日の月曜は振り替えでお休み。そして、大体この時期に学校も春休みとなります。ただの祝祭日というより、フランス人にとっては、春の訪れを祝う時期でもあります。私たち日本人でいう、桜の蕾を見て春の到来を感じるとか、お花見しながら宴を開いて「ああ春だわね〜」っていう、あの感覚と近いのかな。街中にパックにちなんだチョコレートが出現し始めると、私でさえも「もう春かあ」と思うようになったのであります。

パックのチョコは、誕生・復活などを意味する卵型、そこから派生してヒヨコ、雌鶏。そして、多産と豊作の象徴という、うさぎが主要シンボル。日付は流動的で、今年はいつもよりちょっと早くて、エイプリルフールと重なっています。フランスではエイプリルフールのことを Poisson d’avril (4月の魚)って言うんですよ。何で魚かいろいろな説があり、長くなるので省きますが、いずれもジョークと絡めていて、メディアも率先してこの悪戯に参加。そして、パックほどの賑やかさはないにしろ、この日もお魚にちなんだチョコレートが店頭に並びます。ということで、今年はお魚型とパックの両陣が一斉に商品棚を埋め尽くすのですね。

イースター&エイプリルフールのチョコレート商戦、inパリ…とでも申しましょうか。

では、どんな雰囲気なのか以下、写真と共にお伝えいたします!

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


まずはスーパーやデパートの食品売り場の様子。一度にカメラに収まりきれないほど、ずらーっと並んでおります。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


このお魚型のビックチョコは30センチはあったかな。パック当日はホームパーティーをすることが多いので、こういう大きなチョコレートを抱えて、それぞれの場所へ向かう人々をよく見かけます。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


パッケージされた卵型のチョコレート菓子たち。カラフルな缶のものは、色の展開が多くデザインも各々色によって違うので、プレゼントやお土産にも喜ばれそう。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


迷うのも無理はない、チョコセレクションを興ずるカップルの前後にもバラエティに富んだラインナップが。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


スーパーの人気者、Milkaチョコは毎年恒例の定番商品。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


一方、こちらもスーパーで買える人気メーカーLindt。路面店は、オペラ座の隣にあります。個人的に、Lindtのパックと言えば、絶対にうさぎ!そして、ショーウィンドウもうさぎの群れが占拠。最早メーカーのマスコット的存在。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


オリジナル店舗にしか置いていない、オープンカーに乗ったうさぎ。微笑ましい(笑)。赤リボンはミルクチョコ味です。背後の桜ふぶきがあしらわれたうさぎ達も中身は一緒です。これもスーパーでは見たことないかも。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


最後にパリの有名ショコラティエを。このチョコレート戦線に勝つため、各店思う存分腕をふるっております故、皆さんどれも魅力的なのですが、今回一番ユーモアとアーティスティックさを感じたアラン・デュカスをご紹介したいと思います。個人的にもここのタブレットショコラの大ファンです。デュカスは、カカオ本来の美味しさを突き詰め、産地とその特色を最大限に生かしたチョコレートを作りをモットーとしています。 一口頬張るだけで、口の中いっぱいにカカオの風味が広がって、素材そのもののクオリティーの高さと個性を一度に実感し、感動すら覚えるほど。今月末に東京・日本橋に初上陸するとのこと。もし、初めて名前を聞くわ!という方がいらしたら、ぜひ記憶に留めていただきたいです!

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


こちらはオペラ地区からもほど近い、マルシェ・サントノレ通りにある店舗。幾何学模様がかわいい、Poisson d’avril(エイプリルフール)仕様のショーウィンドウ。入口を入るとすぐに、パックの陣営が並んでいます。まず最初はブラックチョコレートと薄焼きクレープがミルフィーユのように層をなした L’oeuf feuilleté がお目見え。これ、クレープのサクサク感に手が止まらなくなるんですよね。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


この L’oeuf bonbonnière はブラックとミルクの2種類から選べます。bonbonnière とはキャンディーボックスのこと。卵型のキャンディーボックスごとチョコで作っちゃいましょうよっていう発想がユニークでゴージャス。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


ちなみに箱から出してセッティングすると、このようになります。オマール海老の形をしたチョコがチラ見えしてます。他は魚介類や鐘型などがありました。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


これはショーウィンドウにあったジオメトリー柄のお魚チョコに、ろくろチョコ。螺旋具合がもはや彫刻の域です。精巧でとても美しかった。しかも手でやっているっていうから凝ったものです。どちらも中には bonbonnière に入っているものと同じプチ・チョコレート達が入っているんですよ。

春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


春の訪れを伝えるのは、チョコレート。【Nahoのおパリ文化回覧帳 vol.2】


ちなみに、先ほど“中身”という隠された存在だったチョコたちは、このように袋買いも可能。ブラックとミルクのノーマルか、プラリネで選べます。絵柄だけでちょっぴりファンタジックな気分にさせられ、これだけでも何だか楽しい気分になれるのは私だけでしょうか。 4つ入り卵パックのチョコの中はプラリネチョコが入っていて、ココナッツ、ピスタチオ、アーモンドにノワゼットの4種類。しかしどう見ても本物の卵にしか見えない。チョコレートマークがなかったら、間違えるわ絶対。

私はチョコレートを毎日欠かさず食べるほどチョコフリークなのですが、フランスのショコラティエは、ダイナミックで味も見た目も表現力に富んでいます。目でも舌でも味わえるって、食事の醍醐味ですよね。チョコレートを食べると、疲れていようがいまいが、ふわ〜っと体が軽くなって、幸せな気持ちが体の底から沸き上がってくるあの感覚。本当、魔法のような不思議な食べ物です。だから、街中にこうしてたくさんのチョコレートが溢れているこの時期は、見ているだけでもあの恍惚感を呼び起こし、幸せな気持ちになれるんですよね。

今年は雪もたくさん降って、長く寒い冬でしたが(まだまだ寒いけど)、3月25日からはいよいよサマータイムが始まります。春を迎える喜びを、パリの皆がパックと共にお祝いすることと思います。

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