わたしの敬愛する、最高にエキセントリックなお客さまたちのストーリー。【my lovely simple life in London vol.9】
写真は柄の様子を見るために紙の上にプリントをしたものだけれど、出来上がりが楽しみだ。
「勿論ご近所に私の裸をおみせしなくってもすむようにするのが一番の目的だけど、くじらやタコの形に切り取られた空をバスタブの中からみるってのもたのしそうじゃない?」と子供のような笑顔でうれしそうにしてくれる。
ご主人の作品に囲まれて暮らすクレア。時々寂しそうにキアの話をするけれど、いつも話の終わりは笑顔で終わる。
とても魅力的な人だ。
エキセントリックなお客様、ふたりめは、ジェーン。
ジェーンは、グリニッジ界隈でも最も大きなお家の一つに暮らすコラムニストだ。
いつも新聞や雑誌を腕一杯に抱えてやってくる。
スタジオで話す時も電話はひっきりなしにジェーンを呼ぶ。
「あのね、ベッドルームから見える大きな木と、毎年大枚はたいて雇うガーデナーが世話をしているフジの花の風景にあう壁紙が欲しいのよ」ときてくれた。
で、選んでくれたのがリピートがやけに大きいハイド&シーク(かくれんぼ)