2014年3月19日 15:26
木村ひさし監督が語る『劇場版 ATARU』 の魅力
中居さんは見せ方を心得ている方なので、撮影中は一切、モニターを覗かないんです。でも劇場版では、チョコザイが感情を見せるところがあり、そこだけはチェックしていました。それだけナイーヴな場面でした」。
アタルを通して、周囲の人々の言葉にならない欠落感が浮き彫りになっていく様も実に現代的。木村監督は「暗くなりすぎないように」描き、せつなさを喚起する。「アタルは脳の伝達機能に障害があります。彼とかかわる人々には障害はないものの、どこかズレてしまっている部分がある。どちらが上でも下でもなく、言ってみれば和食と洋食の違いぐらいなんですよ。
どんなに悲しいことがあっても、日常には同時にくだらないこともあって、笑いに流れたりもする。泣いたままでは終わらないし、終わらせたくない。それは僕の性分かもしれない。続編ですか? 劇場版は一種の番外編でしたから、出演者のタイミングさえあえば、またTVシリーズのノリに戻って続けることはできるかもしれませんね」。
『劇場版 ATARU‐THE FIRST LOVE & THE LAST KILL‐』
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取材・文:相田冬二
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