「紫綬褒章は体力のおかげ」 大竹しのぶが喜びを語る
女優の大竹しのぶが〈平成23年秋の褒章〉において紫綬褒章を受章することになり、記者会見で心境を語った。
「中村勘三郎さんや柄本明さん、野田秀樹さん、市村正親さんといった親しい方たちが受章なさって、そのパーティに出たりしていたので、『ええっ? 私も?』みたいな感じで、びっくりしました」。自分を“大した女優”だと思うか、との質問には、「大した女優というより、体力のある女優。放出すればするほど、エネルギーが自分の中に蓄積されていく。特に舞台に立っているとそれを実感します」。
54歳にして女優としてのキャリアはすでに37年。特に今年は、『大人は、かく戦えり』『スウィーニー・トッド』『身毒丸』、そして現在出演中の『ピアフ』と立て続けに舞台出演に挑んでいる。しかも、そのいずれもが、強い感情と高い集中力を必要とする難役だ。
「若い頃、緒形拳さんが『本当にいい仕事ができたと役者が思えるのは、10年に一回。そういう役にめぐりあえたら幸せなんだ』とおっしゃっていて。私は、『ピアフ』にしても『身毒丸』にしても、この間のテレビドラマ(『それでも、生きてゆく』)にしても、めぐりあう役たちが本当に素晴らしい役ばかりで、自分を成長させてくれるので、幸せ者過ぎると思う。