2012年11月5日 16:36
草なぎ剛、日韓合作舞台で熱演。「明日への力を与えたい」
の心のすれ違いや、実在する放浪芸の集団・男寺党(ナムサダン)の芸人たちの厳しい生活など、時代に翻弄されながらも強く生きる人々の人間模様が涙と笑いで色濃く描かれている。
「僕とチャ・スンウォンさんの気持ちが深く、熱くぶつかりあうシーンがたくさんあって、思った以上に良い舞台になっていると思います」と自信の笑顔をみせる草なぎ。劇中、ふたりが中秋の名月を眺めながら義兄弟の契りを交わすシーンは清々しく心に残る。韓国の伝統芸であるサムルノリや皿回しなど、男寺党の芸が披露される賑やかなシーンの数々もみどころだ。日本語と韓国語の台詞が飛び交うなか、草なぎ同様に多くの韓国語の台詞をこなす香川は「韓国の俳優は心も身体もパワーがあって引っ張ってもらっていると感じます。台詞の半分以上が韓国語なのは厳しい壁でしたね」と充実の表情で稽古を振り返った。
その香川が「毎回、無条件に泣ける」と強く推すクライマックスが、チャが命綱なしに挑む綱渡りのシーンだ。1年かけてやっと身につくといわれる技を1か月の集中稽古で習得したチャは「毎晩、綱渡りの夢を見ていた」と苦笑い。
本番では、緊張と興奮を役者と観客が共有する、まさに演劇でしか味わえない大きな感動が劇場を包み込んだ。