第21回公演たぶん世界は8年目 ゲネプロより
9月14日、東京・三軒茶屋・シアタートラムにて『たぶん世界は8年目』が開幕した。2006年に旗揚げした東京マハロの第21回公演となる。上演時間は休憩なし約1時間40分。9月23日(日)まで上演。
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「福島の人、東京の人」を描いた今作の舞台は、原発事故の避難区域にある田所水道店の1階。道を挟んで舞台奥には、田所家の長男が暮らす家がある。田所家の三兄弟はそれぞれ独立し結婚していたが、震災の月命日には喪服を着て集まるのが常になっていた。三兄弟それぞれの生き方に、嫁いで来た女たちは振り回される。
町で生まれ育った者、他県の被災者、今は県外で暮らす者など、背景が違う中でそれぞれの思い、ひいては複雑な町の現状が浮き彫りになっていく。
彼らは顔を合わせては笑い、好きな漫画で盛り上がる。それは世界のいろんなところで見られる幸せそうな日常だ。家族ならではの遠慮や小さな諍いはあるものの、それはどこの家庭にもありそうなこと。しかし、身内でもある電力会社社員による定例の説明会に、東京に住む町の出身者が現れたことで、田所家の関係に大きな波紋が広がっていく……。