コロナ対策の再演版『スケリグ』に、浜中文一「安心して楽しんで」
ゲネプロ後には、江口剛史プロデューサーが「この作品における“奇跡”は、キャスト・スタッフ・観客全員が新型コロナウイルスに感染することなく千秋楽を迎えること」と挨拶。ガイドラインに沿った対策を徹底し、今後もカンパニーで定期的に抗体・PCR検査を受けることが発表された。
キャストが飛沫防止のマウスシールド姿で舞台に上がるのも、感染症対策のひとつ。取材会で金子は「曇りで表情が隠れないように拭く手間も、安全性を確保できるなら惜しくない」と前向きに捉え、瀬戸は「耳が痛くならないよう、スタッフがゴム部分をストッキング素材に変えてくれた」と感謝を述べた。
袖で着替えながら赤ちゃんの泣き声を出す浜中を筆頭に、キャストが多彩な役どころに扮して幻想的な世界観をつくり上げる本作。ウォーリーはそのアナログともいえる演出意図を「原作の持つホームメイドな温かさをいろんな手法で体現したかった」と説明した。浜中は「お客さんがストレスを感じることなく安心して楽しんでいただけるよう最善を尽くします」と座長らしく宣言。最後に、スケリグとは何者か──と問われると「ご覧になった方同士で話し合うきっかけにしてもらえたら」と含みを持たせ、取材会を結んだ。