くらし情報『「仁」が変えるパリの寿司。北海道からフランスへ、地産地消で挑む食文化の継承』

「仁」が変えるパリの寿司。北海道からフランスへ、地産地消で挑む食文化の継承

「仁」が変えるパリの寿司。北海道からフランスへ、地産地消で挑む食文化の継承
異国を旅した時、誰しもが恋しくなってしまう故郷の味。日本食とはなんだろう?繊細な味、四季を感じる素材、多彩な表情を見せる盛り付け…私たち日本人ですら何度も恋に落ちてしまう日本食の魅力は、世界でどう響くのか。パリ1区、高級ブティックが並ぶサントノーレ通りから一本入った細い小道、ファッショニスタが集う有名セレクトショップcoletteの近くに店を構える「仁」はパリ中の食通が足繁く通う寿司店。2014年にはミシュラン一つ星を獲得し、パリの中心で本物の日本食文化を発信している貴重な料理店だ。世界中から食にも敏感な業界人が集まるファッションウィークは繁忙期。その合間を縫って、料理長の渡邉卓也さんにパリで日本食の文化・魚の魅力を発信している理由について伺った。伝統に伝統で挑む北海道・ニセコ出身の渡邉さんは地元の新鮮な食材に囲まれて育った。母と一緒に台所に立ち、たわいもない話をしながら料理の手伝いをするのが大好きな少年だった。
友人と遊ぶ時も外食ではなく手料理を振る舞い一緒に食卓を囲むことが多かったという。
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料理人を志したのはそんな生い立ちからみれば、ある意味必然的だった。専門学校では中華を学び、その後札幌の寿司店で料理人としての道を歩み始める。

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