くらし情報『おとぎ話界に "越境レディ" を。〈ペネロピ〉【洒脱なレディ論】』

2017年1月28日 01:14

おとぎ話界に "越境レディ" を。〈ペネロピ〉【洒脱なレディ論】

マフラーで顔の半分を隠した女の子が印象的なメインビジュアル。2008年に公開された映画、『PENELOPE(ペネロピ)』である。
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名前はペネロピ、歳は25。名家の一族生まれで、生まれたときからブタの鼻を持つ。それは遡ること五代前、親戚の過ちが招いた呪いによるものだった。世間の好奇の目から娘を守らんとする母親により、自室と邸宅内でペネロピの人生は完結していた。その、クスッと笑ってしまう設定にあくまでもおとぎ話であることを想うが、"レディ" にとって顔面中央がブタのパーツだなんて死活問題。言わずもがな、愛娘を持つ母親にとっては、耐え難い事実だ。
しかもその呪いを解く鍵は王子様からキスされること、愛を誓い合うこと、らしい。おとぎ話の相場通りだ。よしんばこのおとぎ話において、ペネロピが "越境レディ" な理由はふたつある。ひとつは外の世界へ自力で足を踏み入れたこと。25年間の箱入り生活/18歳から7年間ものお見合い生活(しかも専用のお見合いスタッフまで雇って!)に辟易した彼女は、ある夜こっそりロンドンの街へと逃げ出す。家(といっても名家だから超豪邸!)から街へと越境し、マフラーで鼻を隠して心ゆくまま自由を享受する。

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