くらし情報『おとぎ話界に "越境レディ" を。〈ペネロピ〉【洒脱なレディ論】』

2017年1月28日 01:14

おとぎ話界に "越境レディ" を。〈ペネロピ〉【洒脱なレディ論】

ところで、誤解を恐れず書くとすれば "越境レディ" は欲張りだ。あたしにゃ関係がない、と前述したことを取り下げるつもりはない。が、決してお姫様願望がないわけじゃない。選んだ先で王子様が白馬に乗ってるのならば万々歳、手放しで喜んじゃったりもするだろう。だからこそ、待ってるだけじゃないんだよ、とわたし達は声を大にして言っているのだ。想い人を前に、"I’m still me.(わたしはわたしのままよ)" と言ったら貴女は、すでに "越境レディ" だ。そしてそれは、ペネロピが "越境レディ" であるもうひとつの理由。 "越境レディ" とは、詰まるところ自分の選択に素直で居続けられることに帰結する、のかも。
超える手筈は整えるまでもなかったみたい。王子様に求める「なに」を考えてみたら、見えるものは案外ある。なぜならリアリティは〈END〉ひとつで幕引きなんてしないんだから。飛んでくぐってその先へ。数多の越境繰り返し、〈END〉のその先は、それまでよりずっと長く続いていく。だからこそ越境の向こうにある〈エンド(END)〉抜きの〈ハッピー〉を、わたし達は手に入れるのだ。 『PENELOPE / ペネロピ』監督:マーク・パランスキーキャスト:クリスティーナ・リッチ、ジェームズ・マカヴォイ ほかこんな時に観たい:自分の背中をちょびっと押したいとき、俗気のないキュンが欲しいとき 〈 おこぼれ話 〉小汚いもののトラッドスタイルを見に包むジェームズ・マカヴォイが、終始醸し出す雰囲気も本作大きな魅力のひとつ。

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