くらし情報『おとぎ話界に "越境レディ" を。〈ペネロピ〉【洒脱なレディ論】』

2017年1月28日 01:14

おとぎ話界に "越境レディ" を。〈ペネロピ〉【洒脱なレディ論】

夜の出店から漏れる光、大道芸人にはしゃぐ子供たち、公園に溢れるシャボン玉、パブで知り合う女友達、壁に根を張るクリスマスローズ、そしてア・パイント・オブ・ビール。見るもの嗅ぐもの飲むものすべてが新鮮で、と同時にペネロピは自分の足で立つことを知る。誰かに依存するでも、誰かに過保護にされるでもなく、幸せの手綱を手繰り寄せられることを知る。そして、呪いを解く鍵はキスだけではない、と。ブタの鼻という最上級のコンプレックスを抱えていた彼女は、箱入り娘から華麗な展望を遂げる。そんな生活を経て、"I like myself the way I am!(わたしはいまのままのわたしが好きなの!)” と母親に言い放った彼女は、紛れもなく "越境レディ" に違いない。もちろん、相場通りに『PENELOPE』はハッピーエンドで完結する。この場合、ハッピーエンドとは呪いが解けること。
というと、ペネロピには白馬の王子様が現れ……たかどうかはぜひ確認して欲しい。しかしながら、ひとつ断っておくと、王子様からのキスでペネロピの魔法が解けたわけではない。解決方法は実にわたし達のリアリティとなんら変わらない。そこには、越境をするまでのお手本のような道のりが描かれているのだ。

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