くらし情報『作家・山内マリコさんインタビュー心を開ける相手がいれば無理して“居場所”を増やす必要はない』

作家・山内マリコさんインタビュー心を開ける相手がいれば無理して“居場所”を増やす必要はない

1:1の関係が向いているなら
居場所をたくさん持つ必要はない――居場所を複数持つ必要はないということですか?

山内:私、友達に対してもそうなんですよ。すごく仲の良い親友が、別の人とも同じくらい仲良くしていたらちょっと嫌だなって思っちゃう。心が狭いのかもしれない(笑)。今はいろんなSNSを使い分けて別々のコミュニティに所属するのが当たり前なのかもしれないけど、私はポケベル世代なので(笑)。そんなにいろんな人に心開けないし、そんなにいろんな人と気が合うはずもないんで。

しかも、ネットではそれが全部見えちゃうじゃないですか。Twitter上で知り合った人が、あっちにもこっちにも話しかけて仲良くなっていくのを見ると、なんか冷めてしまう。クラスで私が最初に声をかけた子が、いつの間にか私をすっ飛ばして人気者グループに割り込んで仲良くなっていくのを見ちゃった気分というか。
やっぱり心が狭いんですかね(笑)。

――1人の相手と濃密な関係を築きたいタイプなんですね。

山内:昔から人間関係のキャパシティがものすごく狭いから、そのときどきで仲良くしている人が本当に1人とかしかいなくて、グループで仲良くっていうのができなかったんです。

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