悩める若者が居場所を探す『坂道のアポロン』に、おひとりさま女性も共感?
千太郎の幼なじみの律子は、そばかすにおさげのいなかっぺな感じの少女です。彼女は別に自分の居場所がどうのとかあんまり悩んでいません。ルックスが平凡なキャラに少女漫画は寛容なんです。そして、千太郎、薫、律子の3人がジャズと出会って交流を深めつつ、ほんのり三角関係でモヤモヤしていきます。
さて、この作品に登場する主役級男子は薫と千太郎。この2人は対照的です。
薫は、人見知りのストレスでゲロ吐いちゃうような繊細なボンで、学業優秀、スポーツはいまいちです。背は高くありませんが、眼鏡を取ると整った美しい顔をしています。
パートはピアノ。
千太郎はケンカ上等の不良で、ガタイが大きく二の腕もたくましく、勉強は苦手。パートはドラムです。美人に一目惚れしたりして単純です。
人生とは“家族のトラウマを恋愛で昇華しようとする少女漫画”
(c)thompsonwood
美味しいとこ持ってってるのが淳兄。大学生で、学生運動で身を持ち崩して退学したりしてアウトローな感じ。パートはトランペット。美人の女が言い寄ってきて部屋に上がり込んでも手を出さない硬派な不良です。
『キャンディ・キャンディ』で言ったらテリィですかね。