競技かるたを通じて“自分と戦う”ことを学ぶ『ちはやふる』
真剣になるほど“自分との戦い”になる競技の世界
『ちはやふる』(末次由紀/講談社 BE LOVE KC)既刊29巻
30歳になる頃、テニスにめちゃくちゃハマりました。
中学の頃からやってはいたけど、なかなか上手になる機会がなくて、社会人になってスクールに通い始めたら止まらなくなりました。
レッスンを毎日のように受け、試合は自分の欠点を知るため、レッスンは欠点を直すためと、身体と頭をフル回転させて取り組みました。
生活を傾けるほどのハマりようだったけど、そこで学んだことはとても多かった。
真剣に取り組めば、試合は他人とではなく自分との戦いになること。負けて悔しいのは、自分の身体が思い通りに動かなかったから。
ちゃらちゃらと遊びながら試合に出ていた頃にはわからなかったことです。
さて、『ちはやふる』は、競技かるたに夢中になり、青春(もしくは人生?)をかける人たちにスポットを当てた作品です。
“競技かるた”という、それほど知名度の高くない種目をテーマにしたことも興味深いですが、なにより、構成や説教要素がものすごくいいんです。
人生かけられるものが見つかるって、幸せなことです。そこに偶然才能があったら最高。