何もない私はこのままで大丈夫なの?その答えは、身近にあったりする
私は何者なんだろうか?
by Lisa Fotios
ときどき、私は何者なのだろうと思うことがある。
自分の置かれている環境から少しでも離れてみると、自分を支える軸みたいなものが、根っこみたい部分が、少しずつブレていく。それから、不安になる。このままで、大丈夫なのだろうかと。今までも、大丈夫だったのだろうかと。
なんだか、自分が何も持っていないような、誰の記憶にも残らない、小さくてつまらない人間であるように思えて、焦りに似た感覚が胸の奥の方から襲ってくる。
GWはロシアに行っていた。イルクーツクという、世界遺産のバイカル湖のふもとの街。
そこで知り合った人は、ロシア人の両親を持つ、オーストラリア人だという。8歳くらいまでロシアで過ごし、それから大人になるまで、オーストラリアで生活をしていたらしい。オーストラリアとロシア、2つの国籍を持っているからこそ、ときどき自分がどちらの国の人間なのかわからなくなることがあって、何かがわかるかもしれないと思い立った彼女は、自分のルーツとなるロシアを何カ月かかけて、旅をしているようだった。
同じくして、ブリヤート共和国(バイカル湖の南東部に位置する)というところから家族旅行できたという13歳の女の子と出会った。