目標設定を間違えると片付けられない!? 心理学を応用した片付け習慣・その7
■ 1世紀近く前から実証されている「目標勾配仮説」とは?
1884年にアメリカのニューヨーク州で生まれた心理学者のクラーク・ハルは、若くして腸チフスやポリオに感染してしまいます。
一命はとりとめますが、視力の低下や肢体不自由といった後遺症が残りました。
しかし、彼は学者としての半生を諦めることはありませんでした。
SK Photo / PIXTA(ピクスタ)
他人から見れば過酷な状況ですが、その中でも彼は「人のモチベーションはどこから生まれるか」という研究に没頭します。
そして数ある心理学の中でも非常に有名で、現在でも有効性が証明されている研究を発表しました。
これは「目標勾配仮説」と呼ばれ、ビジネスやスポーツの現場で積極的に取り入れられています。
■ 「もう少しで目標達成だ!」という感覚が行動意欲を刺激する
この仮説を分かりやすく一言で言うと、「人は目標までの距離が近くなるほど頑張れる」ということです。逆に言えば、「目標までの距離が遠すぎると頑張れない」ということにもなります。
有名な24時間テレビのマラソンの例を考えてみましょう。
「24時間で100キロを完走する!」