やる気をなくす目標の立て方がある!? 心理学を応用した片付け習慣・その15
その後、クッキーを食べてもらいます。すると、各グループでクッキーを食べる量に違いが見られました。
ささざわ / PIXTA(ピクスタ)
被験者には「味の評価について調べる」と言っておきながら、実際は「どのくらいの量を食べるか」を測る実験だったのです。
■ むしろダイエット中だからこそ、こんな結果に。
A、Bグループに比べて、Cグループの被験者は平均1.5倍もの量のクッキーを食べてしまったのです。
ダイエットをしていないAグループよりも、ダイエット中であるはずのCグループの方がたくさんのクッキーを食べてしまいました。
muu / PIXTA(ピクスタ)
これは「カロリーを抑えなきゃ!」と考えていたCグループの被験者に、「どうせ大きなピザを食べちゃったし、今日はもう好きなだけ食べちゃえ!」という心理が働いたためだと考えられています。
まさに「どうにでもなれ効果」という名に相応しい結果が出てしまいました。
■ 「どうにでもなれ効果」は防げるの?有効な目標の立て方とは。
「どうにでもなれ効果」が起こりやすいのは、「何かを抑制する目標」であることが挙げられます。
たとえば、片付けに対してこのような目標を立てていませんか?
- 小さなゴミでも、そのまま放置してはいけない
- デスクの上に、書類を出したままにしてはいけない
- 片付けをする前に、テレビを見てはいけない
これらの目標も、うまくこなせているうちはまったく悪いことは起こりません。