3層吹き抜けの壁一面に造り付けた「本棚」が主役の家【住まいの設計】
関本さんは、左手の腰壁状の手すりを倒して床板とし、本棚に手が届く仕掛けをつくりました。
手すりは軽い力で上げ下げできるアシストするダンパー付きに。使い勝手もしっかり考えられています。
手すりは3分割され、写真は中央のみ倒した状態です。
1、2階とロフトの3層をつなぐ吹き抜けの見上げは圧巻。天井高はロフトまで7.6mもあるそうですよ!
手すりを床板にする工夫の他に、屋根までの梯子など、一部の隙もなく本棚を使うための機能が搭載されています。
本棚の前には玄関の床とフラットにつながったモルタルの通路が。
右手の床が一段下がっているので、ベンチとしても使えます。■ 街に開かれた共有の「中庭」
この家のもうひとつの魅力は、南側の外部のつくり。
敷地は南も細い路地に面していて、建て替え時には道路中心線から2m後退させる必要がありました。
幸い向かいの家が先に家を後退させて建て、植栽も施していたため、こちらも同様に路地に開くことで、共有の中庭のようなスペースが出現しました。
塀を開けると向かいの家の前庭と路地が。そこにO邸の庭がつながって、広場のようなスペースが生まれました。