今年93歳の女性が長い人生経験から語る「つらいときの対処法」
しかし、そういうものを「与えられる」と、人は逃げたくなるものだということは著者自身も認めています。
ちなみに個人的には、こういう話題を出しながらも、特定の宗教の考え方に偏りすぎないところに著者の魅力があると感じました。
それはともかく、著者はここでひとつの提案をしています。
そんなときには、「身近に起こるマイナスの事象は、自らが決めたレベルアップの手段で、すべて自分で解決できるはず」と解釈してはどうだろうかというもの。
そうすれば、どんなにつらくて悲しいことでも、感謝の気持ちに変わっていくのではないかと記しているわけです。
■つらさは「必要な学習」と思えば乗り越えられる
とはいえ著者自身も、このように認識できるようになるまでには時間がかかったのだそうです。
けれど、うまくいかなくても繰り返し、次のように思っていたのだといいます。
「どんなことにも逃げず、誠実に取り組むことにこそ意味がある。
もしも自分の期待どおりにいかなかったとしても、自分に必要な学習」
たしかにこう考えてみれば、つらさを乗り越えられそうな気がします。事実、著者も次第に、そのように受け止められるようになっていったのだといいます。