360万人も保育園に入れない!なぜ「待機児童」が生まれるのか
■実は待機児童問題は都市部だけではなかった!
そもそもの話として、高度成長時代より子どもの数が減っているのに、なぜ待機児童が生まれてしまうのでしょうか?
脇村氏は、貧困世帯の増加が原因だと語ります。
「都市部ほど深刻に見えますが、全国的に貧困が拡大してきて、共働きでないと食べていけない世帯が増えていて、さまざまな問題が同時に表面化してきています」(脇村氏)
実際、前述の厚労省の調査でも、待機児童数一位は東京都の8,672人ですが、第二位は沖縄県の2,160人。熊本県が678人で福岡県の315人の倍以上。
待機児童は、必ずしも都市部だけの問題ではないのです。
また、脇村氏は「生活保護の受給者が過去最高(2015年7月、215万5,278人)となっているように、幼稚園の保育料が払えない世帯が増えています。
潜在的な数が300万人以上というのも、家から近くて月謝が安いという、望んでいる園に入れない層が多いことを示しているのだと思います」とコメント。つまり、「月謝の安い保育園を」と思ってなかなか保育園が見つけられない世帯もいる、ということ。
「保育園の情報は、各自治体から出ている情報がすべてなんです。