100%の力があるのに「99%でいい」と妥協してはダメな理由
『いばる上司はいずれ終わる―世界に通じる「謙虚のリーダー学」入門』(鳥居正男著、プレジデント社)の著者は、長らく外資系の世界で生きてきた人物。
なにしろスイスの医薬品メーカーである日本ロシュ(現・中外製薬)を筆頭として、以後約45年にわたり、外資系の医薬品業界で働き続けてきたというのです。
しかも、そのうち23年以上を日本法人の社長として過ごしてきたというのですから、どう考えてもバリバリの「外資系人間」だといえそうです。
ところが、そのようなイメージとは裏腹に、本人は大和魂を大切にする考え方を持った「根っからの日本人」だと自負しているというのです。
それどころか、外資系経験を積み上げてきた結果としていえるのは、「『日本人らしさ』こそが、グローバル競争を生き抜く鍵である」ということなのだそうです。
意外なようでいて、これはシンプルかつ真っ当な考え方です。競争環境がグローバル化しているからこそ、日本人は日本人の持つすばらしさを見なおすべきだということなのですから。
その証拠に、外資系企業に身を置いていると、実は日本人よりも外国人の方が日本を高く評価していると実感するのだといいます。