地方自治体に寄附すると、税金の還付が受けられて特産品がもらえることで注目を集めている「ふるさと納税」。でも、寄附する金額次第で損得が違ってくることをご存じですか?ふるさと納税を賢く活用するために知っておきたい、3つのポイントをご紹介します。
【ポイント1】実質2,000円でゲットできる寄附金上限額を調べる
ふるさと納税を一言で表すと、「お取り寄せグルメ付きの寄附金控除」です。寄附をするとお米や肉、魚介類、野菜、スイーツなどの特産品などをプレゼントしてくれる地方自治体があります。その自治体に寄附をすると特産品がもらえ、確定申告すると、住民税・所得税の一部が軽減される。これがふるさと納税です。
特産品として寄附者にお米を贈呈する自治体の場合、1万円を寄附すると10kgのお米をプレゼントするのが一般的です。スーパーなどで売られているお米は10kg 2,500~3,000円ですから、寄附金額の2~3割が戻ってくるイメージです。
その後、確定申告をすれば、税額軽減が受けられます。所得税は還付金として、住民税は納税通知額が少なくなることで寄附した金額の一部が戻ってきます。全額控除される範囲内で寄附をすれば、実質2,000円の負担で特産品を入手することができます。
税額軽減の計算式は次の通りです。
<ふるさと納税で軽減される税額(計算式)>
〇住民税
基本分=(寄附金-2,000円)×10%
特例分(※1)=(寄附金-2,000円)×(90%-所得税率(0~40%※2))
〇所得税
(寄附金-2,000円)×所得税率(0~40%※2)
※1:住民税特例分は住民税所得割額の1割限度
※2:平成26~50年度は復興特別所得税が加算された率になります
実質2,000円となる寄附金額の上限(全額控除される寄附金額の目安)は、普段住民税や所得税をたくさん納めている人ほど高くなります。例えば、会社員男性で専業主婦の妻と中学生以下の子どもが2人いる家族の場合は、実質2,000円の負担となる寄附金額の上限額は、年収300万円で1万2,000円、年収400万円で2万円です。