くらし情報『外国語学習は何歳から?将来の英語力は、学び始めた年齢だけでは決まらない』

2022年8月23日 14:00

外国語学習は何歳から?将来の英語力は、学び始めた年齢だけでは決まらない

(※1)臨界期仮説(Critical Period Hypothesis)は、ある一定の年齢を過ぎるまで(臨界期)に言語に触れる機会がないと、その言語を完全に習得することが難しくなる、という考え方 。臨界期の時期についてはさまざまな見解があるが、脳の発達の観点から思春期に入る前とした研究者もいる。臨界期の存在をはっきりと証明する研究結果はまだ不十分である(Eubank & Gregg, 2014)。

■ 発音の習得に年齢は影響する?
移民のケースのように、日常的に触れる環境で第二言語を学ぶ場合は、音声習得における臨界期の存在は否定できず(Long, 1990, 2005; Patkowski, 1990)、発音に関しては学び始める年齢は早いほうが良いという考え方は広く認められています(Flege, 2014)。
その理由については、母語の音声体系が確立されると、それを第二言語に当てはめてしまい、幼いときに発揮していた音の微妙な違い(例:音の強弱や高低の違いなど)を認識する能力を使うことが難しくなる、という説が提唱されています(Flege, 1995; Wode, 1994)。

しかしながら、早くから第二言語に触れ始めることが必ずしもネイティブ並みの発音習得を保証するわけではありません(Flege et al, 1995; Flege, Frieda, & Nozawa, 1997; Flege, Yeni-Komshian, & Liu, 1999; Lee, Guion, & Harada, 2006; Piske, MacKay, & Flege, 2001; Yeni-Komshian, Flege, & Liu, 2000)。

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