くらし情報『バイリンガルの子どものことばと心の発達について 神戸松蔭女子学院大学 久津木 文教授へのインタビュー記事を公開』

2023年9月20日 11:00

バイリンガルの子どものことばと心の発達について 神戸松蔭女子学院大学 久津木 文教授へのインタビュー記事を公開

■二つの言語で発達の差は出るが、知識が共有されながら獲得が進む
例えば、英語よりも日本語の語彙が少ない、というように、二つの言語が同じレベルでないことを気にされる親御さんは多いと思われます。久津木教授によると、「二つの言語で語彙発達の差は必ず出ます。(中略)例えば、家庭の言語がA、社会の言語がBであれば、Aでは家庭内で使われる語彙、Bでは社会で使われる語彙が多くなる、というイメージですね」とのこと。
また、「Aの言語である単語を獲得したら、それに対応するBの言語の単語(translation equivalent)を処理するスピードが速くなります。さまざまな研究で、二つの言語の類型が似ていると、一方の言語知識がもう一方の言語処理をより促進することがわかっています」と話します。ただし、「日本語と英語」のように類型が異なっていても、子どもなりに二つの言語を結びつけて処理して、さらに言語間で知識が共有されて獲得が進むのではないか、ということです。

■バイリンガルの経験や環境が「他者理解」に役立つ可能性
では、ことば以外の発達にはどのような影響があるのでしょうか。「バイリンガルが一方の言語を使うときには、二つの言語が同時に活性化して、もう一方の言語を抑制(出てこないように抑える)

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