「私と奥さんどっち取る?」不倫相手の詰問に黙り込む夫…妻子持ち不倫の結末は?
仕事への足取りが重くなる。
沙彩とさらさと仕事…なにもかもがうまくいかない。
宗太は冷めたコーヒーを流し込むと、下を向いたまま仕事へと向かっていった。
その夜……
さらさは、宗太とダイニングテーブルに向かい合って座っていた。
宗太にすっと、通帳を差し出す。
宗太「…なんだ、これ」
宗太が通帳を開くと、目を見開いた。
水着の売り上げを記した通帳は、宗太の給料数か月分を1カ月で稼いでいた。
さらさ「今は離婚考えてないけど、これだけ 稼げるようになったから」
宗太がぐっとつばを飲み込み、少し青ざめた表情を見せる。
さらさはふーっと息をつくと、宗太から通帳を受けとった。
さらさ「今までは私、宗太がいないと正直生きていけなかった。育児でいっぱいいっぱいで、余裕もお金もなくて…」
さらさ「でも、浮気されても宗太と別れも言えない自分は嫌だ。自分の生き方は、自分で決める」
宗太の顔が曇り始めた。そして……
さらさ「私、宗太より稼げるようになったから、もう宗太の好きにしていい」
宗太「え?」
さらさ「宗太はこれから、どうしたいの?この家にいたい?」
さらさ「宗太が沙彩のところへ行きたいなら、どうぞ」