2019年2月3日 21:00
エリには「2度目のデート」がない#夢みるOLの終わらない恋のはじめかた
「あ、えっと、いいよー!じゃあ軽く飲もっか!」
これが同い年の男だったら心の中で軽く舌打ちをしていたが、相手がイケメン大学生だとなんでも許せてしまう。
女子会だったら写真を撮りまくっていたであろう、近くのオシャレ個室居酒屋に入る。でも今日の相手はアプリの人。最近はインスタに上げられない行動ばかりだ。
イケメン大学生との話題は、サークルの話、バイトの話、ゼミの話にして、ひたすら聞くことに徹した。
自分の仕事の愚痴や友達の愚痴を聞いてもらったところで立場が違いすぎてつまらないだろうと思ったからだ。
大学時代の自分から見て「5歳年上の社会人」はとっても大人に見えた。果たして今の自分はどうだろうか・・・。
少なくともマッチングアプリで年下と出会う大人には警戒してたな・・・とエリは話を聞きながら何度かふと我に帰る瞬間があった。
それにしてもお酒で赤くなってきた目の前のイケメンはかわいい。意外と歳下も悪くないのかも。そんなことを思っているうちに、終電間近になってしまった。
「じゃあそろそろ行こっか。」ここもエリから切り出した。
「あ、はい!」
「お会計はいいよ、さすがに。」
「いやでも・・・」