近畿大学は11月26日、豊田通商が養成したクロマグロを「近大マグロ」に認定すると発表した。同大以外の施設で養殖されたクロマグロが「近大マグロ」に認定されたのは初めて。これにより、「近大マグロ」の供給量は1.5倍(80トン/2000尾→120トン/3000尾へ)に増加し、2020年には現在の3倍の供給量を目指す。両者は2010年からクロマグロ中間育成事業において業務提携を行っており、今年7月には、水産養殖事業推進に関する覚書を締結し、養殖クロマグロの種苗生産のさらなる安定供給と量産化に向け、取り組んできた。あわせて、「近大マグロ」のブランドマークも発表された。クロマグロの姿をシンプルにデザインし、高品質な近大マグロを工業製品のように安定して量産化するイメージと養殖技術の進歩を表現したものだという。豊田通商が養成した「近大マグロ」は、同大が運営する養殖魚専門料理店「近畿大学水産研究所」銀座店とグランフロント大阪店舗において、銀座店の開店1周年に当たる12月4日から、ランチメニューとして初出荷される予定。
2014年11月27日近畿大学(近大)は11月26日、豊田通商が養成したクロマグロを「近大マグロ」として認定したと発表した。今回の認定は同社と近大が2010年から行ってきたクロマグロ中間育成事業の業務提携を進めてきたもので、豊田通商が養成したクロマグロが高品質であり、近大直営料理店で実施した来店者へのアンケート調査にて高い評価を得られたことから認定がなされたという。これにより近大以外の施設でもクロマグロを養殖できることが示されることとなったほか、近大マクロの年間供給量は現在の80t(2000尾)から1.5倍となる120t(3000尾)となり、2020年には240t(6000尾)まで引き上げることが可能になったという。また両者はブランド価値の向上を目指し、「近大マグロ」のブランドマークを制定し、海外展開に向けた取り組みを進めていくとしている。なお、豊田通商が手掛けたクロマグロの初出荷は近大水産研究所銀座店開店一周年となる2014年12月4日~12月8日に「近大マグロづくし御膳」として一日20食限定で提供される予定だという。
2014年11月27日大分県の津久見(つくみ)市は、マグロをはじめとした魚介類の宝庫。マグロの遠洋漁業の基地として全国的に知られている、「保戸島(ほとじま)」があるのもこの津久見市だ。当然、市内では水揚げされたばかりの海の幸を楽しむことができるのだが、注目すべきは「丼モノ」。食べ方がちょっと独特なのである。まるでビビンパのように「かき混ぜて」食べるというのだ。今回、取材をしたのは、津久見市にある代表的な2店舗。まず評判の1店舗目からご紹介しよう。「三幸寿司」は、駅の近くにある昭和44年(1969)創業のお寿司屋さんだ。「津久見まぐろ研究会」の会員でもあるここの名物が、「鉄火丼」(1,050円)である。ぶ厚く切った寿司用のマグロを、4~5分ほどしょうゆにくぐらせ、卵黄と共に丼飯に載せる。この時点でなんとも魅惑的な見かけに見とれそうになってしまうが、このまま上品に食べてはいけないらしい。三幸寿司の鉄火丼は、すばやくしょうゆをまわしかけた後に、豪快に「かき混ぜる」のである!するとどうなるか?アツアツの炊きたてごはんに卵黄がやわらかくコーティングされ、ひんやりとした漬けマグロとの相性が段違いに高まる。臭みがまったくなく、大変な美味である。寿司屋ならではのマグロ料理を出したいという店主・矢野徹さんは、工夫を凝らしマグロの鮮度を十分に生かしつつ、父親から受け継いだ味を提供している。なお現在、この「鉄火丼」は予約をしないと食べられないので要注意である。次にご紹介したいのは、「全国丼サミット」において、あの道場六三郎をして「これこそが丼の原点」と言われた、津久見市の「ひゅうが丼」だ。地元に伝わる漁師飯をアレンジしたという「浜茶屋」の「ひゅうが丼」(800円)は、価格は安いが味はピカイチである。海の男の料理らしく熱々のご飯と具材をこちらもかき混ぜて、豪快にかき込むのがポイントだ!「ひゅうが丼」の起源は、保戸島の漁師が仕事の合間にサッと口にでき、かつ栄養満点の漁師料理である。たれはしょうゆベース。酒、みりんに丁寧にゴマをすり込んで混ぜ合わせたものにねぎなどを加え、温かいご飯にぶっかけて食べる。そもそも「ひゅうが丼」に使用する魚は、マグロ限定ではないらしい。周辺のレストランや寿司屋で聞くと、使われている魚はブリやサワラ、アジなど実に多彩だ。新鮮で脂が乗っていれば、なおいいという。刺し身を作った時に余った身の切れ端なども使うらしく、魚を無駄なく利用するという津久見の人びとの真摯(しんし)な姿勢を感じる。津久見に遊びにいく際は、ぜひ、この豪快にかきまぜて食べる「鉄火丼」「ひゅうが丼」にトライしてみてほしい。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月21日長崎発「旨い本マグロまつり」実施協議会は2013年1月12日、長崎発「旨い本マグロまつり」を開催する。同イベントは、双日の100%子会社である双日ツナファーム鷹島を含む6社(財部水産、ニシヤマ水産、橋口水産、日本鮪養殖、みつしま水産)が発起人となり、長崎県庁、女子美術大学の協力を得て、長崎県内のクロマグロ養殖業者および関係漁業協同組合などで構成する実施協議会が開催するもの。長崎県は豊かな漁場環境に恵まれており、2011年の養殖クロマグロ出荷尾数も6万尾と日本一の規模となっているという。実施協議会では、今回のイベントを通じて、長崎県をはじめとする養殖クロマグロのおいしさを体感してもらうことに加え、養殖業者の品質向上への取り組みを広く消費者に披露する機会としたいとしている。当日は、専門家や消費者代表による「クロマグロ刺身品評会」、クロマグロ解体による試食・即売会、クロマグロ創作料理の展示・紹介などを行う。開催日時は2013年1月12日、10時~15時。会場は、ベストウェスタンプレミアホテル長崎 3階 「ジェイド」(長崎県長崎市宝町2-26)。入場は無料。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月17日マグロ料理の定番といえば刺し身だが、マグロのメッカとも呼ばれる三崎では今、様々なマグロ創作料理が注目されているのだとか。実際、三崎港がどこにあるか知らないという人でも、“三崎マグロ”のフレーズは耳にしたことがあるはずだ。観光客の数も増加してきたという三崎市場で、マグロのイチオシレシピを緊急調査してみた。三崎ならではのレアものレシピのゲットなるか!?と意気込んで調査開始したものの、返ってきた答えには一様に、「マグロの本当のおいしさはシンプルな調理法でこそ堪能できる」というもの。どの仲買人もまず、「塩、コショウで下味をつけてからホイル焼きにするのがいいよ」と言う。…シンプルの極み!!でも、確かにそうなのだ。本当においしい食材というのは、塩、コショウで味を整える程度でいただくのが一番おいしいに決まっている!もぎたての野菜、現地で食べるブランド牛ステーキなんてのも同様だ。でもでも、他にもおいしいレシピってないの~?と食い下がったところ、「塩、コショウを軽く振ってから串焼きにしてもおいしいよ」とか。ふむ。串焼き。これは使えるかもしれない。外でバーベキューする時にこんなおしゃれメニューがあったら、思わず携帯で写メしたくなるはずだ。そしてそして、「マグロは煮つけるのもうまいんだよね。ショウガをいれて臭みを消すのがポイントだよ」とのお答えも。おお。マグロってあまり煮つけのイメージないが、他の魚同様にショウガで臭み消しすればおいしくいただけそうだ。さらに、「俺はやっぱ目玉の煮つけが一番好きだな~」と答えてくれた方もいた。目玉の煮つけ!!コラーゲンたっぷりのこのメニューは、美容マニアの女子なら見逃せない!ということで、仲買人から聞き出したレシピを簡単に紹介したい。まず、材料は「マグロの目玉、酒、みりん、砂糖、ショウガ、醤油」。そして調理法は、1:鍋に目玉がつかるくらいの湯を用意して、沸騰させる2:沸騰したら目玉を入れて湯通しする3:湯通しは、目玉のまわりの脂が抜けるまで続ける4:別の鍋に、酒、みりん、醤油、砂糖、ショウガをお好みの分量で投入。そこに、湯通しした目玉を加えて、10分ほど煮ればできあがりと、なんとも簡単♪そして、しつこくもう一度言うが、魚の目玉にはコラーゲンがたっぷりなので、肌の老化防止に効果が期待できる。夏場は特に、紫外線や冷房の影響で肌がダメージを受けやすい時期なので、まさに今の時期に食べたいメニューといっても過言ではない。おいしく食べることがスキンケアにつながれば、心も肌もベストな状態を保てそうだ。ちなみに、今回取材に訪れた三崎市場は、誰でも自由に見学することができる。巨大なマグロがずらりと横たわる様を目の当たりにできるセリの見学時間は、朝8時から10時まで。吹きぬけになっている2階から、1階の会場をのぞき込む形で見学することになる。見学に訪れた7月某日には、615本のメバチマグロがセリにかけられていた。視界の右から左まで、バカでかいマグロが何本も並べられているさまは圧巻。この光景を見ることができただけでも、早起きして見学にきた価値があったと思えるほど。三崎に入ってくるマグロはそこまで大型ではなく、40キロから120キロ程度のものがほとんどなのだそう。1キロあたりの取引額はおよそ900円~1,500円。仲買人は尾の断面で品質を判断して、どれに入札するかを決めているんだとか。具体的には冷凍された尾を海水が入ったバケツに入れて、脂の付き方や色味などをチェック。これで味まで分かるというのだからたまげたものだ。究極の目利きたちがマグロと真剣に向き合う姿を見ていたら、彼らが吟味した極上の一本を味わってみたくなること必至。早起きして見学に出掛け、セリ終了後に市場関係者にレシピを聞き出し、帰宅後に料理にチャレンジするという休日もなかなか粋なもの。ぜひ実践していただきたい。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月22日ぐるなび総研は、東京海洋大学食品冷凍学研究室(鈴木徹教授)との共同研究で、冷凍・解凍段階におけるマグロの同一細胞の変化を、染色処理など化学的処理を行わず、動画で撮影することに、世界で初めて成功した。マグロは、漁船上で冷凍され飲食店や小売店、家庭で解凍されることがほとんど。そのため、冷凍・解凍方法がマグロを美味しく食べるために必要な要素とされている。しかし、美味しく食べるための冷凍・解凍方法は、漁業・流通業のベテラン職人による経験や勘を頼りに行われてきた。さまざまな冷凍技術や冷凍機器も開発されている。しかし、それらの有効性や最適な冷凍時間、解凍方法を検証するには、マグロの切り身をホルマリン漬けにし、ゼラチンで固めた後に、染色処理を施してから顕微鏡で観察する必要があった。また、一貫して同一細胞の経過を見ることができず、各段階ごとにマグロの異なる部位を採取して検証していた。従来の方法では化学的処理を行うことによりマグロが変質してしまうため、正確なデータが収集できないうえ、冷凍から解凍までの一連の外部要因を経たマグロの状態を観察できなかった。今回の共同研究では、それらの課題を解決することに成功。同一細胞での検証を実現し、また従来は約3日間かかっていた検証を、約30分まで短縮させることが可能となった。ぐるなび総研では、今回の検証方法をマグロだけでなく、さまざまな食材の冷凍・解凍技術の検証に展開し、将来的にはその検証結果を飲食店に伝えることで、よりおいしい食材が店舗で提供できるようになることを目指すという。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月07日